1 研究開発課題

    英語力,対話力の向上に向けた,個の学習到達度や学習課題に応じた異学年協働学習に関する研究開発

     -Society5.0における求められる力を育成するために-

2 研究の概要

 本研究では,世界で共通する英語の文章や情報を正確に理解したり,表現したりする「英語力(英語表現力,英語コミュニケーション力)」と言語や非言語用いて他者と協働し,思考・判断・表現を深める「対話力(コミュニケーションスキル等)」を育成すること,そして,それらの力を育成する学習を目的や学習課題等に応じた異年齢・異学年集団の協働学習で行うことの有効性について,本校としての提言を行う。

(研究構想図)

 

3 研究の仮説等

(1)研究仮説

 世界で共通する英語の文章や情報を正確に理解したり,表現したりする「英語力」と,言語(日本語及び英語)や非言語を用いて他者と協働し,思考・判断・表現を深める「対話力」の2つを育成するために,新教科「英会話科」,と「ダイアログの時間」を新設する。また,この新教科及び時間では,英語力,対話力についての個の学習到達度を,スタディ・ログを活用して蓄積したり,目的や学習課題に応じたグループ編制での異年齢・異学年集団による協働学習を取り入れたりする。このことにより,Society5.0に向けて求められる力を身に付けた児童の育成の在り方とこれまでの同一学年での一斉の授業から脱却し,目的や学習課題に応じた異年齢・異学年集団の協働学習の効果を検証し,公正に個別最適化された学習の在り方を明らかにすることができると考える。

(2)教育課程の特例

  ① 英会話科の授業時数(全学年における新教科「英会話科」実施、3,4年外国語活動と5,6年外国語科の廃止)

    第1学年・・・・・・・・・年間 34単位時間   第2学年・・・・・・・・・年間 35単位時間

    第3学年及び第4学年・・・年間 70単位時間   第5学年及び第6学年・・・年間105単位時間     

  ② 全学年における「ダイアログの時間」の実施 

    第1学年・・・・・年間34単位時間        第2~6学年・・・年間35単位時間

  ③ 指導内容

    a)  英会話科

     第1学年及び第2学年・・・小学校新学習指導要領 外国語活動の内容相当   

     第3学年及び第4学年・・・小学校新学習指導要領 外国語科の内容相当

     第5学年及び第6学年・・・中学校新学習指導要領 外国語科1,2年生相当(聞くこと、話すことを中心に)

    b) ダイアログの時間

    ○ 対話スキル(聴く・話す・話し合う・関係づくり)学習

    ○ 対話学習(主な学習活動)

      第1学年及び第2学年・・・保育園・幼稚園児,地域高齢者との対話(交流会の計画・交流,昔遊び,感謝の会 等)

      第3学年及び第4学年・・・地域の福祉・環境に関わる人々との対話(西郷川を守る未来会議,トークフォークダンス)

      第5学年及び第6学年・・・卒業生,留学生,ユニセフ団体等との対話(トークフォークダンス,SDGs未来会議等)等

                                       ※ オンラインやリモート交流の場合もあり